「この爪は20年前からずっと痛いんです。触らないでください!!」

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80代の認知症の女性です。

「この爪は20年も前から

ずっと痛いのでもう触らないでください!!

この前は足から出血して止まらなかった。すごく痛かったの!!

私はもう、このままでいいんです。」

と、お話されました。

施設の方が、爪切りできず、布団や靴下に引っかかり本人も痛そう

とのことでご依頼があり爪切りに伺いました。

御本人は上記のように頑なに爪に触らせてくれません。

黒くなった部分は内出血のあとだと考えます。

これだけの出血では、相当痛かったことと思います。

普段、寡黙なこの女性ですが、こと、爪のこととなると必死です。

施設の方が驚くくらい、大暴れで爪切りを拒否されました

でも、この爪では今後もっと痛みも生じるトラブルも生じると考えました。

そのため少しずつケアを開始します。

1.まず足浴

足浴をすることで気分が落ち着き信頼を得ることができます。

だいたいの方はここで安心をしてくださるのですが

この方はうまくいきませんでした。

「やめろ」と大騒ぎです

2.懐かしいお話をしながらのケア

昔、好きだったことやされていたお仕事、趣味のことなどお話をすると

表情がやわらぎ楽しかった思い出がよみがえり

楽しくお話しているとケアが終っている

と、いうことをしていますが・・・・

この方は足が心配でお話どころではなくなってしまいました

3.普段ケアに関わっている方に付き添っていただく

フットケアを始めると

施設の方は別室に移動されました。

そのため状況を伝え戻ってきていただき

ケアに付き添っていただきました。

そうすると少し落ち着きを取り戻しました。

4.まとめ

「初めて会う謎の人に

一番触られたくない爪を触られる」

という恐怖があったのだと思いました。

少し落ち着いたものの興奮状態は続いてしまったため

ケアを途中で終了としました。

認知症の人は痛みなども上手に伝えることが難しいです。

自分の感じている恐怖も上手に伝えることも苦手です。

でも、こういった方にこそ

トラブル爪が多く、ケアが必要です。

今後は不安なくケアが受けられるよう工夫を重ねていきたいと思います。

<施術後>

もう少しケアしたかったです・・・・
足浴したので、皮膚の乾燥は軽減して肌の色も明るくなっています

・・・・・・後日談・・・・・・・

「爪が良くなって良かった」と喜んでいらっしゃるそうです。

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このコラムを書いたネイリスト

田辺三矢子
たなべ みやこ
田辺三矢子
ネイリスト歴 - 年

約20年の病棟看護師経験の中で、患者さんの様々なトラブルを抱えた爪切りができず奮闘しておりました。患者さんの爪や足の悩みはたくさんありました。

また、私自身もランニングによる爪のトラブルが多くあり、悩んでおりました。足にトラブルがあると、歩くのが嫌になり、自分の行動範囲が狭くなるのを感じました。



足が語ってくれることはたくさんあります。より良いセルフケアにつなげるためにも、私は来ていただいた方の足との対話、お客様との対話を大切にしたいと考えております。

足は体の土台です。足元から心と体の健康づくりのお手伝いいたします。

埼玉県 天使のつめきり大宮
〒3310823  埼玉県さいたま市北区日進町2-1477

Cranberry on-line Salon

be with you は、cranberry nailオンラインサロンでフットケアの基礎から応用まで学んだ方です。技術も知識も1日では身につきません。 たくさんのケースを見て、共有し、実践し、学び、反復練習をし、そして身につけることが出来ます。 学びを継続していくことで更なるフットケアのスペシャリストを目指していきましょう。

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